TOKYO KASEI GAKUIN UNIVERSITY presents
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和のうつわ 青珠「日本の四季に合ううつわ」編

関連テーマ
  • 食器
和のうつわ 青珠
「日本の四季に合ううつわ」編
千代田区九段南

皆さんは普段ご自身が食べているお料理がどのようなうつわに載っているのかということを意識していますか?実はうつわにほんの少しこだわることでお料理を何倍もおいしく感じることができるのです。今はコロナ禍でなかなか外に出て四季を感じることが難しい状況ですが、季節に合った和のうつわを使うことで、家の中に居ても四季を楽しむことができるということを今回はお伝えします。

季節によってどのようなうつわを選べば良いのか、和食器を日本料理の板前さんや一般の方に販売されている「和のうつわ青珠」のご店主である米倉さんにお話を伺いました。米倉さんは器コーディネーターとして、よりお料理を美味しく見せるアドバイスをされています!

  • 米倉さん
  • 米倉さんにお話を伺っている様子

お店にあるうつわはすべて米倉さんが京都から仕入れている清水焼です!手作り、そして手描きということを大切に選んでいるそうです。また、アンティークの漆器類もいろいろ置かれています。

そこでこんな質問をしました!

  • うつわのご紹介をしてくださる米倉さん
  • 学生

    普段どのようにうつわを選んでいるのですか?

  • 米倉さん

    意識していることは二つあって、一つは見た目が美しく、料理がおいしそうに見えるということ。もう一つは季節感を大事にするということです。例えば露芝の絵の涼しげなうつわを秋も深まったころに出すと寒そうに感じてしまいます。家庭でも季節感を大事にするとお料理もおいしそうに見えて素敵なので、ぜひ試してみて下さい。

やはり季節感を大事にする事が重要なようです!

  • お店をご紹介頂く様子
  • 学生

    季節ごとで、うつわと素材をどのように合わせていますか?

  • 米倉さん

    うつわには主に「土もの」と呼ばれる陶器と「石もの」と呼ばれる磁器があります。陶器は土でできており、厚みのある温かい質感の器です。寒い冬の季節に合わせることで器から温かさを表現してくれます。磁器は大抵の場合、約1300℃以上の温度で焼かれた白いうつわに絵付けをした器です。暑い夏の季節では、青の線で染付けされた磁器を合わせることで食卓を涼しくさせてくれます。重要なのは寒々しく見えないことです。春は華やかでやわらかい感じ、夏は涼しく、冬は温かくみえるように、それぞれ季節によってどうあってほしいかが重要です。

米倉さんは四季によってお店に並べるうつわを変え、季節にあったうつわを販売されています!

  • 雑煮椀(漆器)

うつわは季節にあわせて変えると良いことが分かりましたね!!そこで米倉さんに四季に合ううつわを紹介していただき、私達が料理を盛り付けてみました!

  • 米倉さんにうつわを紹介して頂いている様子

料理はそれぞれの季節の旬の魚やうつわに合うものを私たちなりに選びました!

~春~ カツオのたたき

温かさのある赤と涼しさを表す青の絵付けで、寒さが和らぎ、だんだんと暖かくなっていく春にぴったりのうつわですね!

~夏~ お刺身

水色で透明感があり、とても涼しげで夏の暑い時期にぴったりですね!夏のうつわは海の波を表しています。お刺身が泳いでいるように見えます!

~秋~ 鮭のてりやき

このうつわは古くから紅葉の名所である「竜田川」をモチーフにした絵付けがされています。流水に紅葉の葉を散らしたこの絵付けは日本のうつわの定番柄として親しまれています。秋らしい色合いと紅葉をかたどった形が、秋鮭のてりやきにぴったりですね。

~冬~ サバの味噌煮

全体的に赤色があることにより、暖かみが感じられます。また、赤色にはアドレナリンを分泌し興奮を促す作用があるため食欲を増進させる効果もあります。

どうですか?季節によってうつわを変えることで四季を一層楽しめますね!!今回私達が盛り付けた魚料理はどれも作る手間がほとんどかからない、調理済み食品です。日々の忙しい生活で料理に時間をかけることができない方が多いと思いますが、このようにうつわが華やかだと料理全体に特別感がでることが分かりました。見ているだけで食欲がわいてくるそんな食卓を作ることが出来ると素敵ですね!

コラム

  • 清水焼とは?

    和のうつわ青珠で扱われている清水焼きについて紹介します!

    清水焼は京都府で焼かれる陶磁器で京都を代表する焼物です。
    清水焼には、土っぽい焼〆の陶器から、染付や色鮮やかな磁器まで幅広い手法のものがあります。手作りのため軽くて、使い心地が良く、図柄はすべて手書きで立体感があり、造作や図案も京都らしい趣があります。職人のセンスや感性が醸しだす雰囲気、手作りならではの温かみや優しさが特徴の器です!

    参考:清雅堂陶苑 https://www.seigado.jp/concept/

メッセージ

  • 10代や20代の方は和食器に触れる機会が少ないのではないでしょうか?そんな若い世代に向けて米倉さんからメッセージです!

    コンビニで買えるようなお惣菜や簡単な手料理でも、少し素敵なうつわにするだけで、楽しいし、美味しく見えます。北大路魯山人が「うつわは料理の着物」という言葉を残しています。みなさんも、着るものによってはぐっと変わるし、上品に見えたり、華やかに見えたりしますよね。この料理には、どういううつわを買えばもっと素敵にみえるのか。そういうことを考えるだけでも楽しいです。うつわは高くてなかなか買えないという人も、デパートや専門店で見るだけでもどんどんいいものがわかり、楽しくなります。まずは、いろんなところでうつわを見てほしいです。食べることはもちろんのこと、それを載せるうつわも楽しんで豊かな食生活を送ってほしいです。

  • 取材に行った私たちは管理栄養士を目指して勉強している学生です。そこで米倉さんにアドバイスを頂きました!

    管理栄養士の皆さんもうつわについてぜひ、考えてほしいです。栄養や料理だけではなくて、盛るうつわも意識して!例えば、学校なり会社なり、普段割と味気無いうつわを使っていると思いますが、もっと温かみや手づくり感のあるものを選んでほしいです。少しでも料理にあった素敵なうつわを考えてみてください。盛り付けるうつわによって全然変わりますよ!

そ、こ、で!盛り付ける「うつわ」による印象の変化を検証してみた!!

今回私たちはお店にあるうつわの中から器コーディネーターの米倉さんが選んでくださったうつわと、うつわの知識が少ない私たちが選んだ器と真っ白のうつわを使用してどのくらいお料理の見ための印象が変わるのか検証してみました。テーマは2つで「ほうれん草のお浸し」と「卵焼き」を作り、この2つの料理に合ううつわを比較してみました。

まずは、「ほうれん草のおひたし」です。

白いうつわ

やはり絵付けもなく形もシンプルな白いうつわだと少し寂しく感じてしまいます。

私たちが選んだうつわ

私たちの選んだうつわは縁が丸く可愛いものの、今の時期(11月下旬)に使うには少し寒く感じてしまいます。

米倉さんに選んでいただいたうつわ

米倉さんに選んでいただいたうつわはやはり、色鮮やかで温かみがあり、今の季節にぴったりなうつわに見えます。

二つともうつわの質がとても良いためどちらも美味しそうに感じますが、やはり米倉さんが選んだうつわのほうが温かみを感じ、今の季節(11月下旬)にぴったりですね。また、ほうれん草の色見も際立たせてくれるため、少しでも色味のあるうつわを選ぶことで印象がガラッと変わります。

米倉さんに選んでいただいたうつわは側面にも絵付けが施してあり、とても華やかです。

  • 米倉さんに選んで頂いたうつわ

次に「卵焼き」です!

白いうつわ

白い余白が多く寒々しい印象で少し寂しいですね。

私たちが選んだうつわ

綺麗な模様があり華やかな印象になりました!ですがお皿が薄い黄色な為黄色い卵焼きがうつわに馴染んでしまいました。

米倉さんに選んでいただいたうつわ

華やかさと卵焼きの色合いがどちらも際立ち、料理が美味しそうに見えますね!

このように普段手軽に作ることが出来る料理でもうつわを変えることで華やかで特別感のある食卓となります。

米倉さんとあるお客さんの心温まるお話を紹介します!

米倉さんがあるお客さまとのエピソードをお話くださいました。

80代くらいの女性の方に清水焼の昭阿弥作のつくる小さな湯飲みをすすめると、
「昔を思い出すような湯飲みだわ」と購入されたそうです。毎日大切にその湯飲みでお茶を飲んでいらっしゃり、「一緒にお墓に入れてもらうわ」とまでおっしゃったそうです。
米倉さんは、「気に入った湯のみで楽しみながらお茶を飲む、そのようなうつわの楽しみ方を持っている方は素敵だなと思って今でも心に残っています。」とお話をしてくださいました。

今回の取材を通して管理栄養士を目指す私達が感じたこと

病院などの給食施設で使用されているうつわは、シンプルなものであり、毎日同じである事が多い現状です。白いうつわは余白が目立ち、寂しい印象をうけます。寂しい印象は食欲が落ちてしまうように感じます。病院での制限食などでおかずの量が少なくても、その余白に季節を感じられる柄が入っていたとしたら、少しでも笑顔をつくることが出来るのではないかと思います。今回の取材を通して「うつわ」にはそんな力があると感じました。 私達は管理栄養士を目指す中で、栄養バランスの良い献立作成に励んでいます。ですが、栄養のことばかりに気を取られ、食べられる方のことを考える事が少なくなってしまう事があります。今回の取材を通して「うつわ」の大切さを学び、食べられる方が楽しい!幸せ!と思える食空間づくりが出来る管理栄養士になりたいと思いました。

取材先
和のうつわ青珠
住所 〒102-0074 東京都千代田区九段南2丁目5−10 九段今宮ビル 1階
TEL 03-6272-5313

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子ども用の湯呑・茶碗

店舗からのメッセージ

私のつたない話を一生懸命聞いて下さった学生さん達にお礼を申し上げます。みなさますばらしい管理栄養士になることでしょう!!青珠を取り上げてくださって本当に有難うございました。